軋み

軋んでいる

電気ケトルを導入した話

電気ケトルを買ってきた。それまで湯を沸かす機構がIHのクッキングヒーター1口だけだったので、ただカップ麺を食うための湯を沸かすのにも鍋に少量の水を注ぐ必要があった。とても不便だったが、月に何度かカップ麺を食いたくなる欲は湧いてくるので仕方ないかと我慢していた。が、味噌汁を鍋いっぱいに作って3日くらい保たせるようにしてから話が大きく変わった。鍋とIHの2つがそろっていないと湯を使えないが、その鍋には常時味噌汁が装填されているようになってしまった。楽をするために作り置きを採用したはずなのに、家のシステムとバッティングしてしまった。味噌汁があろうともカップ麺を食いたくなるという悲しき性よ。初めは1つしかない鍋の方を買おうと思っていたが、家の流しに収まる大きさの鍋で作り置きに使えるものという条件にかなうものが見つからなかった。

電気ケトルはあるとマジで便利」みたいな一人暮らし向けの掲示板の書き込みはよく見かけていたが、今まで手を出してこなかった。単に選んだり買ったりというのが面倒臭かったし、停電の原因にもなり得るのではとビビっていたからだ。前の住居(会社の契約で半年だけ住んでいたマンスリーのワンルーム)には管理会社のシールが貼られた、赤くて古そうな電気ケトルがあったが、水を入れたときにカビのようなものが底に浮かんできたというエピソードもある。そうした諸々の事情よりも、湯が自由に使いたいという欲が勝った。実家から届いたインスタントのコーンポタージュやたまごスープもこのままではインテリアになってしまう。

結論から言うと電気ケトルは滅茶苦茶便利だ。冷蔵庫と電子レンジをつないでいるタップと同じ個所につないで使っているが、今のところ特に停電も起きていない。まあレンジは常時使うわけではないし、ケトルも念のため非使用時はコードを抜いてある。水を入れてコンセントにプラグを挿してスイッチを入れるだけでお湯が沸く、便利なのは当たり前なのだが、今までそれが無かったので本当にありがたい。実家からの差し入れでお茶漬けやスープだけが残っていたのだが、ここぞとばかりにそれらを消費しにかかっている。お湯が出てくる水道を引いているようなものなのに、なんで今までそれを導入しなかったのか……というと本当にただ面倒臭かっただけなので。面倒を省くことすら面倒。